ISO認証取得コンサルタントが書いた「品質管理の神髄」
次々に発覚する企業・組織の不祥事、不良・不正問題!
今や官公庁に至るまで、あらゆる企業・団体・組織で、その「質」が問われている時代です。
とくに製造業においては、取引条件にISO9001の認証取得を求めるなど、「不良削減・不良撲滅」という製品品質が重要視されています。
しかし、それでも問題は露呈するばかりで、一向に減少の気配は感じられません。
それは「根源」が「人」にあるからです。
品質管理の品質とは、製品やサービスの品質だけではなく、企業・組織の品質であり経営の品質でもあります。
そして、それらすべてに人の品質が反映されます。人の品質とは、自分の心・人の心です。
ゆえに、心を管理できなければ、「不良削減」「不良撲滅」は達成できません!
本書は、ISOコンサルタントであり、アンガーマネジメントコンサルタントでもあるというユニークな著者が初めて両テーマを強く結びつけた画期的な書です。
発売:2018 / 10 / 3
ISBN978-4-88181-870-1
四六判
240ページ
価格:1,600円+税
著者:正木 忠
正木 忠(まさき・ただし)
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント。
1967年生まれ。
中学まで兵庫県尼崎市で育ち、同志社大学卒業後、アパレル企業で様々な職種を経験。
ブライトンコンサルティング株式会社に転職後、2003年代表取締役就任。
中堅中小企業を中心に、経営戦略や経営計画、後継者の育成、人事評価制度、ISOなど様々なテーマについてコンサルティング活動を行なう。
2013年、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメントファシリテーター資格取得。
2014年関西支部発起人代表として関西支部設立に携わり、副支部長兼事務局に就任。
2016年より2018年3月まで本部委員及び関西支部支部長を歴任。
現在、アンガーマネジメントの普及に努めている。
ブライトンコンサルティング株式会社 代表取締役
同志社大学商学部樹徳会 執行理事
はじめに
──感情のコントロールこそがモノづくりの精度を高める
1 製造業の目標とアンガーマネジメント
2 アンガーマネジメントとは
3 そもそも「怒り」とは
・「怒り」は防衛感情
・「怒り」の性質
4 アンガーマネジメントの基本は「3つの暗号」
5 怒りのピークは6秒(衝動のコントロール)
・「つい反射的に」を抑える
・6秒待つ6つのテクニック
・アンガーマネジメントができるようになる「アンガーログ」
・怒りのボキャブラリー
6 私たちを怒らせるものの正体(思考のコントロール)
・人が怒る理由
・三重丸(思考のコントロール)
・「べき」の境界線
7 分かれ道(行動のコントロール)
8 製造業の管理職としてのアンガーマネジメント
・指導ツールとしてのアンガーマネジメント活用方法
9 叱り方──「怒る」と「叱る」
・「怒る」の中に「叱る」がある
・「叱る」を定義してみる
10 悪い叱り方を知る(態度)
・叱るときの注意点
・悪い叱り方を知る(NGワード)
11 上手な叱り方とは
12 製造業の従業員としてのアンガーマネジメント
・モノづくりでは絶対避けたい「イライラ」
・現場ツールとしてのアンガーマネジメント活用法
──品質管理は心の管理であるからこそ、アンガーマネジメントが有効になる
※( )内は該当するISO9001要求事項
1 ISO9001とアンガーマネジメント
・なぜ、品質管理とアンガーマネジメントが結びつくのか?
・品質管理は心の管理
2 ISO規格の要求事項から見るアンガーマネジメント活用術
3 企業の課題は人の問題に通じる (4組織の状況)
4 経営者・リーダーの仕事とは (5 リーダーシップ)
5 企業のリスクと機会、取組み (6 計画)
・品質目標の設定、達成に絡む心の問題
・品質目標の設定、達成へのアンガーマネジメントテクニックの活用
6 心理的要因を良好に保つ (7 支援)
・アンガーマネジメントの有効性を発揮する
・怒りの性質を知って円滑なコミュニケーションを目指す
7 人の基準・思いはそれぞれ (8 運用)
・営業でのアンガーマネジメントの活用──「べき」の違い
・要求事項でヒューマンエラーが重視された
(8・5・1 ヒューマンエラー)
・リリースでも必要な考え方──「べき」の違い
(8・6 製品及びサービスのリリース)
8 自社の様々なデータをどう分析・評価して活用するか
(9 パフォーマンス評価)
9 不適合、是正、行動、そして継続 (10改善)
・面倒と感じる作業をどのように改善へと導くか
・思考、行動の違いが是正処置と深く関係する
・「分かれ道」の考え方
・是正処置、行動、仕組みづくり
──「べき」の違いを知れば、品質管理の真髄が理解できる
1 ISO9001の要求事項や用語と「べき」の違い
2 作ったシステムと作られたシステム
3 自社の「べき」を考える──規格は企画
4 許容範囲とNGを安定させる──外注が害虫
5 不適合が発生するべき内部監査──内部監査が無不監査
6 「全て」ではなく「少しずつ」から──改善と改全
7 「べき」の統一を図る──様式と要式
8 「どうしたいか」と「べき」を明確にする──有効性と効率
9 次のステップに活かすために──レビュー
10 トップは深くかかわるべき──コミットメント
11 記録は財産!──記録と記憶
12 建前=本音=経営者の「べき」──建前は理念である
13 「品質」で「後悔しない」ために──本音は本根
14 人との関係づくりに用いる手法を活用する──問題志向と解決志向