• 企業研究者の心得

◎内容紹介

次代を担う企業研究者に贈る、心からのエール!
理系学生から現役研究者のための人生指南書

本書は、永きにわたる研究生活の中で私が得た様々な経験や知識、教わったこと、そして守らなければならないものを、「企業研究者の心得」としてまとめたものである。これ一冊を読めば企業研究者のすべてがわかる、という思いを込めたつもりである。
ただし、決して啓蒙書の類ではなく、また自己啓発を促す、あるいは精神論を説くものでもない。私自身の苦労話や失敗談も随所に織り込み、企業研究者の目線で話を進めることに注力した。

本書が、次代を担う企業研究者にとって、少しばかりの「心の拠りどころ」となれば幸いである

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紀伊國屋 丸善&ジュンク堂書店&文教堂 旭屋書店

発売:2022 / 1 / 17
ISBN978-4-88181-884-3
四六判
24ページ
1,870円 (本体:1,700円)
著者:中田俊彦

 

◆監修者、著者略歴

中田 俊彦(なかた・としひこ)
1957年、広島県生まれ。
1982年、神戸大学大学院工学研究科計測工学専攻修士課程修了。
同年、株式会社日立製作所生産技術研究所(2011年横浜研究所に改組)入社。
1999年、同所検査システム研究部第3研究室室長。
2006年、東京大学より学位(博士(工学))取得。
2015年、同社退職。

専門は光応用計測、超精密計測。在職中は、半導体露光装置、半導体異物検査装置等の光学計測装置の開発と、光熱変位顕微鏡、原子間力顕微鏡、及び近接場顕微鏡の研究に従事。

2009年、日本光学会「光設計優秀賞」、2009年、2011年、2014年、米国「R&D100 Awards」受賞。

応用物理学会、日本光学会、米国光学会(Optica)会員

<本書の内容>

第1章 企業研究者としての第一歩

1 卒業・修了から入社にかけて大切なこと
2 企業における研究の目的
3 企業における研究の形態
4 入社後3年間の重要性

第2章 研究着手から実用化まで

1 開発項目と目標仕様
2 研究チーム
3 技術アイディアの創生
4 アイディアの検証
5 プロトタイプ装置の開発
6 実用装置の開発
7 生産ラインでの立ち上げと稼働

第3章 研究の進め方と研究成果及びその評価

1 仕事の段取りと優先順位付け
2 進捗管理とフォローアップ
3 予算獲得
4 トラブルシューティング
5 実験レポート
6 研究ノート
7 スピード感
8 競合他社に勝つには
9 工場の現場と研究
10 研究の成果とその評価

第4章 特許取得から論文投稿、学位取得まで

1 特許取得
2 研究報告書
3 社内研究発表
4 学会発表
5 論文投稿
6 学位取得

第5章 研究能力について

1 大学で学んだことは役に立つのか
2 アイディアの創生能力
3 アイディアの具現化能力
4 小を制する者は大を制す
5 文化の継承者と文化の創造者
6 非常識への挑戦
7 論文を読むということ
8 国語能力
9 コミュニケーション能力
10 プレゼンテーション能力
11 研究者としての人格

第6章 組織の中でいかに生きるか

1 研究者、そして企業人として
2 上司と部下との関係
3 部下の育成
4 管理補経部門との関係
5 研究室長
6 組織力
7 価値観と使命感

第7章 研究人生を振り返って

1 結婚
2 家庭をもって
3 休職を経験して
4 研究の日々を振り返って
5 退職とその後
6 残ったもの